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2016-12-13

会話、ネイティヴ重視は教育産業の弊害か

今日は。
やや重たいタイトルですが、ふと書いてみようと思いました。それも今朝の折り込み広告に冬休みの冬期講習などの募集のチラシが大量に入っていたからかもしれません。

最近読んだ本に、日本人の英語力が伸びない原因の一つは会話重視の勉強法にある。ということが書かれていました。
いつの頃からか、日本の従来型の文法重視の勉強法は非常に遠回りで実際には役に立たないもので、むしろ会話を重視して勉強すれば「使える」英語が簡単に身につくという神話が英語教育産業を覆うようになりました。
それがやがて一般化し、学校の英語授業にも会話を重視する傾向が表れています。

しかし、実際に私も様々な勉強法に取り組んだ一人として感じたことを正直に書くと、会話重視の勉強法は私の現在の英語の確かに一面を支えてはいるものの、肝心な土台と骨組みはやはり文章を読むことから得たもの、と断言できます。

日常生活でも、大切な内容の伝達は文字にするのが普通です。日本で生活をする日本人が仕事で英語を使う場合、そのほとんどは文章の読解です。

なぜ、使う機会の少ない英会話を英語産業は強調してきたのか、それは『儲かるから』です。外国人と接する機会少ない日本人にとって外国人との直接のコミュニケーション自体が付加価値を持つもので、しかも教授法についてはマニュアル化が可能で人件費も抑えることが可能だからです。

教育産業の隅にいる私でも、様々な矛盾を見たり感じたりすることが多い業界です。その矛盾のしわ寄せが子供達に行くのは忍びない。そういう思いがずっと心の底のほうに溜まっています。

ネットの文章はネガティヴにしても意味がないと思うのですが、時々こんな本音をこぼすこともあるかもしれません。

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